オトナの事情。
「え、今日、悠二の彼女来るの?」
歌番組の楽屋でわいわい話していると、悠二のケータイに、彼女が局についたと連絡が入った。
「そ。あいつ、今日誕生日だからさ、久しぶりに呼んだんだよね。」
「へー!おめでたい!」
「もう何年になるっけ?結構長いよね?」
「ちょうど4年ですよ。…お互い良い歳だからさ、結婚したい気持ちもあるんだけど…やっぱり、こんなに人気出て仕事もらってる時に、できないよねー…」
悠二がその彼女と付き合って長いのは、メンバーは皆知っていることなのだが。
「…まずいな。」
「ん?ユキなんか言った?」
「いや、なんでもない。」
…本当は、なんでもなくない。