オトナの事情。
「…おい調子乗んなって。」
『あー!ユキ君照れてるでしょ?ねえ?』
「ちょ、黙れってば…」
反対の手で俺の頬をつつきながら、照れてるー、なんて無邪気に笑うから、俺はもう、胸が押し潰されそうで。
「おーい、イチャイチャは外でだぞー!」
隼人さんは、気を使ってくれたんだろう。
「すいません、おい、ルナ、ちょっと…」
腕を引っ張って廊下に行こうとすればルナは、きゃーっユキ君ってば大胆!なんて、部屋を出るギリギリまで抜かりない。