彼と私のかくれんぼ
そんな声が私たちの耳に届いたのは同時だった。
振り返ると、そこにはキョロキョロ周りを見渡している男子生徒の姿。
「あのー。あなたもリスですか?」
人懐っこい菜穂子ちゃんは、トントン、と彼の肩を叩いてイラストを見せる。
「あ、なんかぴったりかも」
そう言って彼が菜穂子ちゃんのカードの横に自分のカードを置くと、どんぐりを手元に持ったリスのイラストが完成した。
「やったー。見つけた」
「こんなに早く見つけられるなんて、ラッキー」
ふたりはハイタッチをして喜びを分かち合っている。
こうなると、菜穂子ちゃんとは別行動になってしまう。
「紗英。大丈夫?」
「うん……」
力なくうなずくと、菜穂子ちゃんは少しだけ心配そうな目を向けたけど、
「頑張れ、幸運を祈る」
そう言って、ペアになった彼と一緒に北校舎のほうに向かって歩いて行ってしまった。
振り返ると、そこにはキョロキョロ周りを見渡している男子生徒の姿。
「あのー。あなたもリスですか?」
人懐っこい菜穂子ちゃんは、トントン、と彼の肩を叩いてイラストを見せる。
「あ、なんかぴったりかも」
そう言って彼が菜穂子ちゃんのカードの横に自分のカードを置くと、どんぐりを手元に持ったリスのイラストが完成した。
「やったー。見つけた」
「こんなに早く見つけられるなんて、ラッキー」
ふたりはハイタッチをして喜びを分かち合っている。
こうなると、菜穂子ちゃんとは別行動になってしまう。
「紗英。大丈夫?」
「うん……」
力なくうなずくと、菜穂子ちゃんは少しだけ心配そうな目を向けたけど、
「頑張れ、幸運を祈る」
そう言って、ペアになった彼と一緒に北校舎のほうに向かって歩いて行ってしまった。