君想ふ花
「なんなんそいつ、なつみを泣かせるなんて
見る目ないな!」

龍さんは落ち込む私を元気づけようと
励ましてくれた。

今はどんな励ましでも嬉しい。
龍さんありがとう。

ただのイケメンだと思っていたけど、
もしかしたら中身もイケメンなのかもしれない。

弱っていた私はふとそんなことを思った。

「そういうやつは、
いつまでたってもそういうことしよるねん。
人はなかなか変わらん!」

龍さんはそういうと、残っていたビールを一気に飲み干した。

「なつみ、今度は気晴らしに遊びいこうや!」

屈託のない優しい笑顔で、こちらを見つめる龍さん。
そんな顔で言われたら、キュン死してしまう・・・。

「そうですね、いきましょう!
バカ彼氏ーーーっ!!!プハァーッ」

ドキドキを悟られないよう、ビールを飲み干した。

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