君想ふ花
いよいよ金曜日。
今日は龍さんとのデートだ。
龍さんのおすすめのお店は
どんなお店なんだろう?
そんなことを考えていたら、駅についた。
あちこちを見渡していると、
遠くから手を振りながら歩いてくる人がいた。
龍さんだ。
(え、おしゃれ・・・)
とっさに、自分の服装が恥ずかしくなった。
龍さんはジーパンにTシャツにアクセサリーという
いたってシンプルな服装なのだが、
それが龍さんらしく、似合っていた。
それとは対照的に私といえば・・・・
青のシャツに白のパンツ・・・。
女らしさが全くない・・・。
なんでもっと可愛らしい服装にしなかったんだろう。
数時間前の自分に腹が立つ。
まあ、もうしょうがない。
諦めて、ご飯を楽しもう。
「お待たせ!
なつみ、なんかサービスの時と雰囲気違うな♪
大人っぽいわ!」
落ち込む私の気持ちがわかっていたかのように
私の服装を褒めてくれる龍さん。
その言葉に少しだけ気持ちが楽になった。
「ありがとうございます♪
龍さんも、いつもスーツだから雰囲気違いますね!
似合ってます!」
「そ、そうか?
なんか照れるわ、ありがとう!笑」
そんなことを話しているうちにお店についた。