君想ふ花

いよいよ金曜日。

今日は龍さんとのデートだ。

龍さんのおすすめのお店は
どんなお店なんだろう?

そんなことを考えていたら、駅についた。



あちこちを見渡していると、
遠くから手を振りながら歩いてくる人がいた。


龍さんだ。


(え、おしゃれ・・・)


とっさに、自分の服装が恥ずかしくなった。


龍さんはジーパンにTシャツにアクセサリーという

いたってシンプルな服装なのだが、

それが龍さんらしく、似合っていた。


それとは対照的に私といえば・・・・
青のシャツに白のパンツ・・・。

女らしさが全くない・・・。

なんでもっと可愛らしい服装にしなかったんだろう。

数時間前の自分に腹が立つ。

まあ、もうしょうがない。
諦めて、ご飯を楽しもう。

「お待たせ!
なつみ、なんかサービスの時と雰囲気違うな♪
大人っぽいわ!」


落ち込む私の気持ちがわかっていたかのように
私の服装を褒めてくれる龍さん。

その言葉に少しだけ気持ちが楽になった。

「ありがとうございます♪
龍さんも、いつもスーツだから雰囲気違いますね!
似合ってます!」

「そ、そうか?
なんか照れるわ、ありがとう!笑」

そんなことを話しているうちにお店についた。
< 16 / 29 >

この作品をシェア

pagetop