抱き締めたら止まらない~上司の溺愛につきご注意下さい~
4.鬼上司に魅せられて
午後からの仕事が立て込んでいた私は、残業の為、8時まで仕事をした。
藍原は、外回りにでて、そのまま直帰すると黒板に書かれていた。
明日は土曜日、今日、仕事で行けなかった病院は、明日の朝一番で行くことにした。
光が付いていくと言ったが、丁重にお断りした。
夕飯の買い出しをして、帰路につく。
と、後ろから誰かの足音が聞こえてきた。
この時間になると人通りが少なくなるが、まだ、帰宅途中の人もいるだろうと、気に求めなかったのだが、突然その足音が早くなって、怖くなった私は振り返ることなく走り出した。
が、人影と共に、その足音に追い越され、前に立ちはだかった。
見たことのない男。季節外れな長いトレンチコート。
ヤバい、不審者だ。
そう思ったが、怖くて足が動かなかった。
目を瞑るしかない。私はぎゅっと目を瞑った。
…ドンッ!
と、物音がして、誰かの片腕が私を包み込んだ。
目を閉じてる私は、恐怖心で、とにかくもがいて、叫んだ。
「イヤ!!離して!」
「バカ!俺だ!」
「俺だって誰よ?!私は知らないわよ!」
痛い左手は使えないため、右手で何とか逃れようと試みる。
「藍原だ!」
…その言葉に、ようやく固く閉じられた目は開けられた。
「藍原部長」
「大丈夫か?」
その時、誰かの逃げる足音がした。
不審者は、藍原に殴り飛ばされて、一瞬気を失ったが、直ぐに目を覚まし、一目散に逃げていった。
追いかけようとした藍原に、私は怖くてしがみついた。
藍原は、外回りにでて、そのまま直帰すると黒板に書かれていた。
明日は土曜日、今日、仕事で行けなかった病院は、明日の朝一番で行くことにした。
光が付いていくと言ったが、丁重にお断りした。
夕飯の買い出しをして、帰路につく。
と、後ろから誰かの足音が聞こえてきた。
この時間になると人通りが少なくなるが、まだ、帰宅途中の人もいるだろうと、気に求めなかったのだが、突然その足音が早くなって、怖くなった私は振り返ることなく走り出した。
が、人影と共に、その足音に追い越され、前に立ちはだかった。
見たことのない男。季節外れな長いトレンチコート。
ヤバい、不審者だ。
そう思ったが、怖くて足が動かなかった。
目を瞑るしかない。私はぎゅっと目を瞑った。
…ドンッ!
と、物音がして、誰かの片腕が私を包み込んだ。
目を閉じてる私は、恐怖心で、とにかくもがいて、叫んだ。
「イヤ!!離して!」
「バカ!俺だ!」
「俺だって誰よ?!私は知らないわよ!」
痛い左手は使えないため、右手で何とか逃れようと試みる。
「藍原だ!」
…その言葉に、ようやく固く閉じられた目は開けられた。
「藍原部長」
「大丈夫か?」
その時、誰かの逃げる足音がした。
不審者は、藍原に殴り飛ばされて、一瞬気を失ったが、直ぐに目を覚まし、一目散に逃げていった。
追いかけようとした藍原に、私は怖くてしがみついた。