溺甘同棲~イジワル社長は過保護な愛を抑えられません~
ゆっくりと身体を反転させられ、片瀬と向かい合う。優しい笑みと甘い眼差しがそこにあり、優花の胸が高鳴っていく。
「優花」
優しく名前を呼ばれ、そっと唇が重なった。
触れ合うだけのキスはすぐに熱を帯び、絡み合う舌がふたりのボルテージを上げていく。
口づけを交わしながら徐々に服を脱がされ、揃ってベッドに倒れ込んだとき、優花は下着姿にされていた。
優花の顔の両脇に肘を突き、片瀬が熱を孕んだ瞳で見つめる。それだけで優花の鼓動は大きく弾み、呼吸がうまくできなくなる。
「やっと優花の全部を手にできる」
いつも余裕をまとった片瀬が初めて見せる、切羽詰まったような眼差しだった。
緊張と不安から優花が絡められた指先に力を込めると、片瀬がそっと微笑む。
「優花はなにも怖がることはないよ」
片瀬がそう言うのだ。優花は身を委ねる以外にないだろう。