風が吹いたら
僕は自分の馬鹿さ加減に呆れてしまい、

いったん目を開けてみた。

そして何の気なしに支配人の方に目を向けてみると

支配人は目を瞑ってはいるものの、その顔は確実に

笑っていた。

きっと僕のこの幼稚な考えを笑っていたのだろう。

すると支配人はゆっくりと目を開け、笑いながら

僕を見てガッツポーズをした。

それを見た僕はホッとしたというか、少し安心した。

さっき支配人が言ってたように、たとえ僕が

どんな方法を見つけたとしても見守ってくれると・・・。

僕は今それを感じとり、勇気にも似た気持ちが

湧いてきていた。

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