風が吹いたら
僕は我が目を疑うほど驚いてしまった。

当たり前だけど、想いが形になっているのを見るなんて

初めてだったからだ。

僕は改めて、この光の玉をじっくりと見た。

支配人は僕に

「お前の念が極限に達した時、これをどこでもいいから

投げつけろ。

念が強ければ彼女に通じて成功ってわけだ。

でもこの玉はまだ使わないからお前の心に閉まって

おくんだ。実はお前が死んですぐに俺が眠らせた時に

お前の念を少し抜き取っていたんだ。それがこの玉だ。

死んだ直後はショックが大きいから念を少し抜き取って

パニックを最小限に抑えてたってわけだ。

まぁ、投げるタイミングは俺が合図を出すから、

その時に思いっきり投げるんだぞ。」
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