風が吹いたら
もしかして僕は、人間の世界に戻って来たのだろうか?

支配人は、

「まぁ、一時的だけどね。ただ、俺とお前の姿は

誰にも分からない。

あっ、でも時々 俺やお前の事を『霊』として

視れる者もいるけどね。」

支配人はきっと人間のいうところの『霊能者』の事を

言ってるのだと思った。

この公園で人々の会話や様子を見ていると、

確かに僕や支配人の存在には気づいていなかった。

僕はもうこの世界にいるべき存在ではない事を

目の当たりにされると、やっぱり寂しい気持ちに

なってしまう。
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