風が吹いたら
初めに見たフワフワした玉とは違い、光が強くそして

大きくなっていた。

「この念の玉を見つめ、お前の想いを込めるんだ。

お前の念が強ければ強いほどこの玉は大きくなり、

力強い光を放つ。念が極限に達したタイミングで

俺が合図を送るから、お前はその時 どこでもいいから

その玉を投げるんだ。いいか、邪念は振り払え、

しっかり念を込めるんだぞ。」

支配人は鋭い目つきで僕を見た。そして今の僕も

不安も迷いも一切なかった。

僕の心がメラメラ燃えている。

そしてベンチに座っている物哀しい みーを

少しだけ見た後、僕はこの念の玉に

集中し、そしてこう誓った。
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