クラスメイトの告白。




昨日まで私は、平凡な高校生活を送っていた。


田んぼが広がり、山々にかこまれた自然豊かな田舎町に住み、地元の高校に通っている。


そんな私が今日の放課後、同じクラスの伊原くんに呼び出されて、


予想もしなかった展開になっている。


わけもわからないまま勝手に話は進み、詳しい話は彼のアパートですると言われた。


そして私はいま、


彼からもらったものすごく雑な地図を見ながら、学校から彼のアパートへ向かっている途中だ。


このことを誰か友達にでも相談したほうがいいのか、さっきからずっと歩きながら悩んでいる。


でも、“ふたりだけの秘密”だと伊原くんに言われたし……。


「はぁ……どうしよう……」


空を見上げて、ため息をつく。
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