クラスメイトの告白。
「汐野が来たときドア閉めたはずなのに、何気なくドアのほうを見たときに少しだけ隙間が開いてたから一応警戒しておいた」
「すごい、さすが」
「位置的に俺が壁になるように立ってたし、向こうから汐野の顔は見えてないと思う。それにもし見られていたとしても、俺たちの話までは聞こえない距離だから心配しなくていいよ」
「伊原くんと私が一緒にいるのって不自然だと思われないかな?」
「不自然だよな。でも、ま、クラスメイトだし。もしなんか噂になったら俺がなんとかするよ」
「うん」
いちばん気になるのは、ドアの隙間から私たちを見ていた人物だ。