クラスメイトの告白。
つらい。
苦しい。
悲しい。
助けて。
たった一言さえ、誰にも言えなくて。
ひとりで抱えこんで、どれだけつらかっただろう。
話を聞いただけでも、こんなにつらくて悲しいのに。
音ちゃんは計り知れない苦しみや悲しみ、痛みに耐えていたのだと思うと、胸が張り裂けそうだった。
「2年生の……季節が冬になったころには、“死にたい”って1日に何度も思うようになってた」
私は彼女の背中をさすり続けていた手を止める。
その手を、グッと握りしめる。
“死にたい”
私は、涙をこらえられなかった。
“死にたい”
そう何度も思うほど苦しんでいたなんて……。
私と同じ学校に通う同級生。
まだたった17年ほどしか生きていない同い年の女の子が、こんなにもつらい思いを抱えていた。
こんな狭い世界で。
私の近くで。
私たちの生きてる世界は、こんなにも悲しい世界だったの?
「12月24日、私は死ぬつもりだったの」