クラスメイトの告白。
教室に入ると、クラスメイトが数人しか登校してきていなかった。
私の席、机の上に置かれている1枚の紙を見て、私はため息をつきながらイスに座る。
「そうだったぁ……」
机に肘をついて頭を抱える。
私は、もうすぐ行われる文化祭の実行委員。
他のクラスの実行委員は立候補で決まったらしいけど、うちのクラスは立候補がいなくて他薦で私に決まった。
それについては実行委員をやりたくないわけじゃないから別にいいのだけど、委員会で重要な役割を担うことに決まってしまった。
机の上に置かれていた紙と、にらめっこ。
この紙は、文化祭のイベント企画書。
つまり、各クラスごとの出し物などとは別に、文化祭全体の目玉となるようなイベントを1つ企画しなければならないのだけど、委員会で誰もやりたがらなかったため引き受けてしまった。
「提出は……来週の月曜まで……時間ないよ~」
昨年の文化祭イベントは、カラオケ歌うま選手権だった。
一昨年の文化祭イベントは、お笑い芸人さんのトークライブだった。
「今年は何にしよ~」
紙を顔にあてて考えていると、うしろから声がした。
「おはよ」