クラスメイトの告白。
「2年のときの赤西のクラスメイトに何人か聞いてみたけど、誰も理由は知らないらしい。赤西、友達もいなかったみたいだけど」
「そうなんだ……」
「心配でほっとけないって顔だな。汐野は本当に……」
「おせっかいだよね、ごめん」
「いや、いまどきめずらしい子だなって言おうとしたんだよ」
伊原くんは微笑む。
「自分のことしか考えない、他人のことなんてどうだっていいやつが多いのにさ」
「そんな人ばっかりじゃないと思うよ?」
「そう信じられるのも汐野が純粋だから」
「……あれ? もしかしてバカにしてる?」
「最上級に褒めてる。汐野がそういうやつだから、俺の相棒になってくれたんだろ?」
笑顔でうなずいた私は、ノートの続きを書いていく。