クラスメイトの告白。


そのとき、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。


た、た、た……助かった。


カーテンの中で、彼らが図書室から出て行くのを待つ。


すると、男子生徒の声がした。


「続きはまた今度な」


「もぉ。午後の授業サボって一緒にいよ?」


彼女、ずいぶん積極的な女の子だなぁ。


「だーめ。1年生はちゃんと授業受けなさい」


「蓬せんぱ~い」


え!?


いま女の子、蓬先輩って言ったよね?


男子生徒のほうは、緑河くんだったんだ。


どうりで聞いたことのある声だと思った。


プレイボーイの緑河くんなら、図書室で彼女とキスとかやりかねない。


緑河くんの彼女って、1年生だったんだ。


いつもいろんな女の子と一緒にいるから、誰が彼女なのか知らなかった。


1年生だったら、まだ高校に入学して2ヶ月しか経ってない……緑河くんすごいな。


「わがままも可愛いけど、おいてくよ?」


「蓬せんぱい、待ってってば~」


どうやら彼らは図書室から出て行ったみたい。
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