クラスメイトの告白。
*
車が走る音で、目を覚ました。
伊原くんの帰りを待つあいだ、部屋のドアの前に座り込んでいた私は、いつのまにか眠ってしまったみたい。
ここに来たときは夕方だったのに、辺りはすっかり暗くなっていた。
いま、何時だろう……?
カバンの中からスマホを取り出すと、画面が反応しない。
「うそぉ……バッテリー切れ?」
全然、気づかなかった。
そのとき、1台の黒いワンボックスカーが、アパートの駐車場にエンジンをかけたまま止まった。
うしろのドアから帽子をかぶった男の人が降りると、車はすぐに走り去った。