I Still Love You
いつのまにか、部屋には2人しか残っておらず日葵は落ち着きなく視線をさまよわせた。
『さっきなんの夢をみていたんですか?』そんなことを聞けば、壮一の寝顔をみていたこともばれてしまう。
「そんなことは……」
なんとか言葉を発した日葵だったが、それ以上何も言えなかった。
「お前の中で俺は最低で、許せない人間なんだろうな」
呟くようになぜか悲し気に言われた言葉に、日葵は驚いて壮一を見た。
「それ今日中にまとめられるか?」
しかし、次の瞬間にはいつもの、完ぺきな上司の壮一がいた。
「大丈夫です」
仕事の話になれば、プライベートを持ち込むわけにはいかないと、日葵は壮一の瞳を見て頷いた。
「頼むな。頼りにしてる」
その言葉に、日葵は驚いて目を見開いた。