I Still Love You
「やばいな……」
ぼやくように言った崎本の言葉の意味が解らずに、日葵は困惑した表情を浮かべた。
そこへまだ何かを問いかけようとした日葵の前に、前菜の皿が並べられた。
「部長?どういうことですか……?」
「これ以上は言わない。考えて欲しくないな。さあ食べよう」
さっきまでの少し険しい表情は消え、いつも通りの崎本の笑顔に日葵は何も言うことが出来ず、フォークを手に取った。
(生身の……男……?)
頭の中でその言葉がグルグルと渦巻いた。