I Still Love You
荷物を乗せると、日葵は運転席へと向かう。
「長谷川! 本気か?」
慌てたような声に、日葵はジッと壮一を見た。
「すごいクマです。チーフ。きれいな顔が台無しです」
なぜかスラスラと言葉がでて、日葵はホッとした。
「危ないと思ったらすぐに言えよ」
ハラハラした言い方の壮一を助手席に乗せると、日葵は車を発進させた。
日葵は車の運転は好きだった。
そんなに都内でのることもないが、仕事に必要だろうと免許も取得していた。
「本当だ。うまいもんだな」
隣でホッと安堵したような壮一の声に、日葵も少し微笑んだ。
「眠っていってください」
そう言葉にしたところで、日葵は視線を感じチラリと壮一を見た。