I Still Love You
「そんなことないだろ? 昔からいつも日葵はみんなのお姫様だったよ」
「そうちゃんにとっても?」
ポロリと零れ落ちてしまった言葉は取り消すことはできない。どうしてそんな言葉を発してしまったのか、日葵自身解らなかった。
「あっ、えっと」
ごまかそうと試みるも、チラリと壮一をみれば、真剣な瞳がそこにはあった。
「日葵は、今も昔もずっと俺のお姫様だよ」
(バクバクと心臓が煩い。どうしていいのかわからない)
日葵は自分の中で渦巻く感情を処理しきれず、ただ壮一を見つめ返した。
「日葵……やっぱり無理」