I Still Love You
「崎本部長がいるからって諦められるなんて、それぐらいの気持ちなんじゃない。何が好きよ。どうせちょっと言っちゃったとかでしょ? どうせ壮ちゃんなんて昔から自分が一番好きなのよ……」
そう言いながら日葵は昔のことを思い出す。
『日葵はバカだな。仕方がないから一緒にいってやるよ』
『俺は今食べたくないから、日葵食えば?』
(そのあと、めちゃくちゃ夕飯食べてたっけ……)
泣き笑いでそんなことを思い出して、日葵は眠る壮一を見つめた。
なんだかんだ言っても、壮一は日葵を優先していた。文句を言いつつも、すべて日葵がしたいように、日葵の望みをかなえてくれていた。
「やっぱりバカじゃない。私のことなんてほっとけばいいのに……」