I Still Love You
「日葵、おい日葵」
少し身体をゆすられ、少し重たい身体を感じつつ日葵が目を開けると、そこには壮一の顔が目の前にあり日葵は驚いて目を見開いた。
「なにそんなに驚いてるんだよ」
クスリと笑った壮一に、日葵がさっきのことを思い出し顔が熱くなる。
「お前、思い出してるだろう」
なんでもお見通しの壮一に、日葵は抵抗するようにムッとして壮一を睨みつける。
「そんな顔も俺を煽るだけだからな。可愛い」
その言葉と同時に、シーツの中の壮一の手が不埒な動きをし始めて、日葵はビクッと身体を揺らす。
「って違う!」
自分を戒めるように壮一が言いながら起き上がったため、日葵の何も着ていない身体が露わになってしまい、慌てて日葵はシーツを引き寄せた。
「あー、もっと日葵とベッドにいたいけど、年がもうすぐ明ける」
「え!」
その言葉に今日が大晦日だったことを思い出す。さすがにこんな姿で年を越すのはどうだろうと日葵も考え身体を起こす。
急いでベッドの下に落ちた下着を探すために手を伸ばした日葵に、壮一が後ろからのしかかる。
「やっぱり年越しやめて、ベッドにいよ?」
甘くこれでもかと艶っぽい壮一の声に、日葵も一瞬だけ心が揺れてしまうも、グイッと壮一の身体を押して壮一を見つめる。
「来年はずっと一緒にいられるんでしょ?」
自分でもなんて恥ずかしいセリフを言っているのだろうと思うも日葵が壮一に言うと、またもや大きなため息が聞こえる。