I Still Love You
その夜、結局作ったスープも到底食べる気分にならず、熱いシャワーを浴びてすぐにベッドへと体を滑らせた。

真っ白な天井をジッと見つめ、ぐちゃぐちゃになった心をなんとか落ち着かせる。
もしまた壮一と会ったら、大人になった自分を見せてにこやかに挨拶をする予定だった。

そう、ただの予定だった。

実際はこんな風に涙を流し、あろうことか倒れ、いろいろな人に迷惑をかけてしまった。
その事実が日葵の心に重くのしかかる。

ましてや、壁の向こうに壮一がいる。
明日からどうしていいかわからず、日葵は眠りにつくことができなかった。

何度も寝返りを打つが、頭には大人になった壮一の顔がチラチラと浮かび、そんな自分に嫌気がさして日葵はギュッと目を閉じた。
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