I Still Love You
優しくしないで
（悲惨……）

朝いつ眠ったかわからなかった日葵は、自分の顔を鏡でみてため息をつく。
腫れぼったい目になんとかメイクを施すも、いつも通りにはいかず諦めた。

昨日の昼から何も食べいなかったが食欲はない。しかし仕事に支障がでるといけないと、冷蔵庫の中のオレンジジュースを胃に流し込んだ。

いきなりの冷たさに、胃がキリキリと痛み、日葵は顔をしかめた。
グラス半分ぐらいのオレンジジュースをキッチンへと置き、窓の外を見ると、今にも雨が降り出しそうな空模様に更に気分が落ち込む気がした。

『今日の東京は終日雨が降るでしょう』
ただ付けてあったテレビのお天気お姉さんの声に、日葵はもう一度空に目を向けた。
肌寒くなってきたこの季節の雨は、気温もぐんと下げる。

温かい季節なら、もう少し気持ちも上がるのかもしれない。
雨になると昔から頭痛がする日葵としては、もうため息も出なかった。

しかしそんな日葵に構うことなく、時間は過ぎる。
手早く用意をすると、日葵は玄関から外へと出た。
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