I Still Love You
(どこからその話が……!?)
壮一との関係も、自分の立場も絶対に漏れないように父にお願いしている以上、崎本が知る方法はないはずだ。
無言を肯定と取ったのか、崎本は苦笑するように言葉を続けた。
「知られたくなかったのかな?その顔は」
「いえ、そう言うわけでは……」
言葉を濁した日葵だったが、どう説明すべきか頭の中を言い訳にもにた言葉が駆け巡る。
「さっき清水君と偶然会ってね」
「え?」
一瞬にして、頭の中で考えていたことは消え去り、崎本の言葉を聞き返した。
「話しぶりが君と知り合いのような感じだったから」
(壮一!何を言ったのよ……)
崎本が言葉を止めたので、日葵は自分でも血の気が引いていくのが分かった。