I Still Love You

日葵は家につくと耐え切れず涙が溢れた。
何もする気に慣れずソファに体を埋める。

泣きすぎで頭も目も痛むがそんなことすらどうでもよかった。
あの冷たい壮一の瞳、慌てふためくスタッフ。それらがグルグルと頭を駆け巡り日葵の心を深い闇に落としていく。

なんとか這い上がって明日につなげなければいけないのは解っていたが、最近の激務に含め突然現れた壮一の事、崎本の事、日葵の心の中はぐちゃぐちゃで、自分でどう立て直していいかわからずにいた。

どれぐらいそうしていたのかわからなかったが、会社のスマホが音を鳴らし、反射的に手に取る。

【空を見てみろ】
それだけが送られてきた壮一からのメッセージ。

（なに？　これ……）

仕事の事だと思っていた日葵は、その意外なメッセージを見て空を見上げた。