I Still Love You
「悪かった」
静かに言われた言葉に、日葵はブンブンと首を振った。
「私が……」
「嫌、俺だって確認すべきだし、もしかしたらして、見ていたかもしれない。なのに……あんな頭ごなしに……」
その謝罪に、日葵は心底ほっとして涙が零れ落ちる。
嗚咽を漏らす日葵の頬が温もりに包まれ、驚いて顔を上げた。
「長谷川、泣くな。大丈夫だから」
優しく響く壮一の言葉に涙が止まらない。
どれだけあの冷たい視線が、自分を落ち込ませていたのか日葵自身気づいていなかった。
優しく壮一の指が涙を拭うのを、拒否することも、何か言葉を発することもできず、ただその手が温かくて、されるがままになっていた。
そっと、頬を壮一の両手が包んだ。
「ここ叩いた?」
撫でるように昼間叩いた場所を、優しく壮一は触れる。