I Still Love You
「本当はもっと高いものを俺はプレゼントしたい。でもそれだと長谷川は気にするだろ?」
その言葉はごもっともで、高いものなど貰ってしまったらどうしていいのかわからない。
「はい」
俯きながら答えた日葵を見て、崎本は柔らかく微笑んだ。
「だから、これぐらいは買わせてくれる?」
そう言われてしまえば、日葵はもう何も言うことなどできなかった。
「ありがとうございます」
素直に言葉を発すると、崎本は嬉しそうに微笑んだ。
壮一といるときは、いつもイライラしたり、ドキドキしたり振り回される。
そんな気持ちしか知らなかった日葵は、この暖かな優しい雰囲気が恋なのかな、そんなことが頭を過った。