スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】

 例年、家庭科部と茶道部は一緒に茶室を開いている。家庭科部でちょっとしたお茶菓子を作って、茶道部でお点前をして……と、そんな流れだ。

「でも、行ったら誰も居なくて。で、床に大きい鋏が落ちてたから、危ないなーって思って拾ったの。裁ち鋏みたいな、歯が長いヤツ。持ち手のところに2センチくらいの箱みたいなの、ついてて何だろう?っては思ったんだけど、カメラだとは思わなかったからそのまま机にのせて、とわ教室に居るのかな?って教室に戻ったんだよ。1-Bと2-B聞き間違ったかな?とか思ったし。
それで、教室戻った時に私、とわと今日明日のシフトの事とか話したの」

 確かに昨日の夕方、若菜と今日明日の部活やクラスのシフトの事や自由時間の事を相談した。時間的にも確かに5時頃だった気がする。昨日は、書道部の展示は当たり前だけど置くだけなのでぱぱっと終わった。だからほとんどクラスの準備に回っていた。

「この話だったのかなーって思ったから、とわになんで呼んだのかとか聞かなかったの。そのあとは、部活の方にまた戻って、6時頃には帰ったんだけど……
誰があんなの作ったんだろう。動画のあの……コメントも……私、本当ににあんな事思ってないよ」

「コメント?」

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