スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】

 付き合ってるのかと言われたら、ちょっと微妙で桜庭くんと私は顔を見合わせてしまう。私は……待っている状態のはずだ。桜庭くんと、友香さんのことがきちんと終わるのを。

「まぁ、付き合っている……で、いいよね?」

 桜庭くんは、私に訊いて少し嬉しそうに笑う。ほんとに状況の割には呑気なので、釣られて笑ってしまう。桜庭くん、ちょっと天然だよね。と思っていたら、桜庭くんは瀧先生に向けて一言。

「真剣に付き合ってますよ」

 桜庭くんのその言葉に、瀧先生は一瞬間を置いて、小さく笑った。

「そう。それで、あんなに早かったのか。助かったよ。もっと人が増えてからだと、遠藤さんは大変だっただろうし。
 それで、文化祭だけど……少し時間短して開催することになったよ。夕方、また改めて職員会議だね。で、瀬川と遠藤さんは……今日は自宅待機の方が安心かなという話になりました。
 明日も、二人とも無理して出てこなくて構わないので。特に、遠藤さんは、うん。話はもうだいたい聞けたし、明日も休んで貰った方がいいと思う。 今日は、二人とも僕が家まで送っていきますので、来て早々で申し訳ないけど、帰る支度をしてください。瀬川は……荷物もってるね。遠藤さんは、荷物は教室?」

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