スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】
芸能人なら良い。カッコイイって共有出来るから。だけど、リアルな男の子は……好きな人は共有出来ない。 言葉では応援してるって言っても、気持ちは全然応援してなくて、すごく苦しくなる。
武田の事、好きになったの私の方が先なのにな。
口には出さなくても、私の胸の奥底にはそんな自分勝手な思いが、確かに燻っていた。
今、私と武田はすごく仲がいい訳じゃない。少し仲がいい程度だと思う。登下校の時に一緒になったら自然と話をしながら歩く。そんな武田との関係は、心地よかった。告白するとか、付き合うとかは、そういった関係は私には遠くて、なんだかよく分からないもののように感じられていた。
そして、私は若菜も同じ様に思っていると、勝手に思い込んでいた。
だから私は、いつも通りに誤魔化して答えた。
「うーん、まだ、居ないかな」
全くの嘘というわけじゃない。付き合う事への憧れがよく分からない私は、自分の思っている”好き”と、みんなの言う”好き”と一緒なのかよく分からない。
「……そっか。私ね、武田くんに、告ってみようかなって、思ってるんだ」
「え……?」
告白、するの? 若菜が、武田に?
「いつ?」
「まだ決めてないんだけど……試験期間終わったらサッカー部、部活時間延長するでしょ? だから、その前には……告りたいなぁって」
若菜がグラウンドへ向ける表情は、真剣そのもの。だけど、私の頭は思考停止に陥ってしまって、返す言葉を探しだすことが出来なかった。
武田の事、好きになったの私の方が先なのにな。
口には出さなくても、私の胸の奥底にはそんな自分勝手な思いが、確かに燻っていた。
今、私と武田はすごく仲がいい訳じゃない。少し仲がいい程度だと思う。登下校の時に一緒になったら自然と話をしながら歩く。そんな武田との関係は、心地よかった。告白するとか、付き合うとかは、そういった関係は私には遠くて、なんだかよく分からないもののように感じられていた。
そして、私は若菜も同じ様に思っていると、勝手に思い込んでいた。
だから私は、いつも通りに誤魔化して答えた。
「うーん、まだ、居ないかな」
全くの嘘というわけじゃない。付き合う事への憧れがよく分からない私は、自分の思っている”好き”と、みんなの言う”好き”と一緒なのかよく分からない。
「……そっか。私ね、武田くんに、告ってみようかなって、思ってるんだ」
「え……?」
告白、するの? 若菜が、武田に?
「いつ?」
「まだ決めてないんだけど……試験期間終わったらサッカー部、部活時間延長するでしょ? だから、その前には……告りたいなぁって」
若菜がグラウンドへ向ける表情は、真剣そのもの。だけど、私の頭は思考停止に陥ってしまって、返す言葉を探しだすことが出来なかった。