スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】
「いざ付き合うってなったら、逆にどうしたらいいのかよくわかんないから、帰りも一緒じゃなくて良いかなって思ってたのに、とわ すごく気にしてて」
若菜はため息をついて、「ごめんね」と謝った。
「練習試合も、桜庭くんも居るから、一緒に応援しに行けるかなって、誘ったら……あんな……ことになっちゃったし」
若菜はため息をついた。
「でも、あれは若菜のせいじゃないよ。……桜庭くんが……、悪いよ。全部」
あれは桜庭くんが悪い。若菜に言いながら、自分にも言い聞かせる。
私はまだ、友香さんの事について、納得できる説明を貰っていない。納得出来ていないのに、中途半端なまま一緒に居るからこんな憂鬱なんだ。
「夏休み前のとわが休んだ日、武田くんと桜庭くん、階段のとこで口論してたの。気になり過ぎて、こっそり聞きに行っちゃったよ」
ふふっと若菜は笑った。
「武田くん、桜庭くんに怒ってたよ。瀬川の事なんだと思ってんの? って。聞いてて、武田くんの事やっぱりいい人だなって。好きだなって思ったんだけど」
でもね、と若菜は一呼吸置いた。