スイート ジャッジメント【番外編、別視点公開しました】
改札にほど近い待ち合わせによく使われている広場でしばらく待っていると、スポーツバッグを持った桜庭くんが歩いてくるのが目に入った。
こうして外で見ると、背も高いし、日焼けしたのも相まってすごくかっこいい。すれ違った高校生くらいの女の子の3人組が振り返ったのも頷ける。
「とわ」
私の名前を呼んだ桜庭くんは、嬉しそうに表情を緩ませて、私の頭を両手で撫でると、「ごめんね」と謝った。
「俺、とわに他の男から同じメール来たらすげー嫌だ。そいつの事、殴りに行きそう。とわ、あんまり怒ったりしないから、甘えてた。ごめんね」
「……私も、ごめんなさい。桜庭くん、昨日どうしたの? 何かあった?」
「……何も無いよ。何もないけど……とわに無性に会いたかった」
……私の髪を撫でながら、目を細めて笑う桜庭くんに、一気に頬が熱くなる。
「てか、とわの私服可愛い」
「あ……ありがと」
学校以外の場所で男の子と会うのが初めてで、何を着たらいいのか全然分からなくて。昨日、桜庭くんからメッセージを貰ってから慌てて服を選んだ。