クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「あの花の本当の言い伝えを知っているか?」
「……本当の言い伝え?」
じっとリマキュラの花を見つめているとふいにジークに尋ねられて、“本当の言い伝え”という言葉にアンナは不思議そうな顔を浮かべた。
「リマキュラという女性に恋人が花を贈ったところ、恋人が毒死してしまって……その悲しみにリマキュラが花になってしまったという話ですか?」
「一般的にはそういう話になっている」
“一般的”とはどういうことか、アンナはまたも自分の知らない事柄に興味を示すようにジークに顔を向けた。
「恋人が花を贈ったというところまでは同じだ。しかし、リマキュラの毒は根の部分にある。恋人である女性に花を贈るとき、わざわざ根っこをつけるか?」
「……あ」
「……本当の言い伝え?」
じっとリマキュラの花を見つめているとふいにジークに尋ねられて、“本当の言い伝え”という言葉にアンナは不思議そうな顔を浮かべた。
「リマキュラという女性に恋人が花を贈ったところ、恋人が毒死してしまって……その悲しみにリマキュラが花になってしまったという話ですか?」
「一般的にはそういう話になっている」
“一般的”とはどういうことか、アンナはまたも自分の知らない事柄に興味を示すようにジークに顔を向けた。
「恋人が花を贈ったというところまでは同じだ。しかし、リマキュラの毒は根の部分にある。恋人である女性に花を贈るとき、わざわざ根っこをつけるか?」
「……あ」