クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
第四章 弔いの湖
(よし! 今夜も少し勉強してから休もう)
あれからアンナはジークに渡された本を片時も離さず、休憩する間も惜しんで読みふけっていた。その内容は興味深いものの、基礎知識の乏しいアンナにとって難解なことばかり書かれているため、次にジークに会った時に質問できるよう、わからないことをすべて書き出すことにしていた。
今日も仕事を終え、少し早めに寄宿舎へ戻ると部屋のドアの前に城の侍従がひとり立っていた。
「あの、私の部屋になにか?」
「ああ、これは夜分に失礼を、こちらジーク国王からでございます」
「え?」
侍従が手にしていたのは両手に載せられるくらいの箱で、それを渡されると中を開けてみた。
あれからアンナはジークに渡された本を片時も離さず、休憩する間も惜しんで読みふけっていた。その内容は興味深いものの、基礎知識の乏しいアンナにとって難解なことばかり書かれているため、次にジークに会った時に質問できるよう、わからないことをすべて書き出すことにしていた。
今日も仕事を終え、少し早めに寄宿舎へ戻ると部屋のドアの前に城の侍従がひとり立っていた。
「あの、私の部屋になにか?」
「ああ、これは夜分に失礼を、こちらジーク国王からでございます」
「え?」
侍従が手にしていたのは両手に載せられるくらいの箱で、それを渡されると中を開けてみた。