クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「ときに、私の愚息は元気かしら? 最近、とんと姿を見せないわ」
「レオン様は……王国領土の視察などに行かれたりして、毎日忙しなくしておりますゆえ……」
「そう」
たったひとりの息子のことをいつもここから思っているというのに、その本人はここ一ヶ月ほど顔を見せない。自分から会いに行くことのできない歯がゆさに、ベアトリクスはため息をついた。
「ねぇ、ソフィア。私にもうそんな言葉を改めなくてもいいのよ? 私はもう王族でも王妃でもない。ただの囚人なのだから……」
「いえ、そういうわけには……」
ソフィアは任務の一環として、ベアトリクスの監視と体調管理を任されていた。囚人とはいえ、やはり元王妃であった風格は何年経っても変わらない。
「レオン様は……王国領土の視察などに行かれたりして、毎日忙しなくしておりますゆえ……」
「そう」
たったひとりの息子のことをいつもここから思っているというのに、その本人はここ一ヶ月ほど顔を見せない。自分から会いに行くことのできない歯がゆさに、ベアトリクスはため息をついた。
「ねぇ、ソフィア。私にもうそんな言葉を改めなくてもいいのよ? 私はもう王族でも王妃でもない。ただの囚人なのだから……」
「いえ、そういうわけには……」
ソフィアは任務の一環として、ベアトリクスの監視と体調管理を任されていた。囚人とはいえ、やはり元王妃であった風格は何年経っても変わらない。