クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす

ソフィアがアンナを始めて見たのは、先日、王都の裏路地でのことだった。偶然にもそこに居合わせたアンナは、ジークに優しく微笑まれて笑っていた。どことなく愛おし気な視線を彼女に向けたジークに、ソフィアは胸にチクリと棘がささったような感覚を顔に出さずにはいられなかった。

――なによ、まだ子どもじゃない。

――ジーク、どうしてそんな子のことを気にかけるの？

――そんなふうに見つめないでよ！

ソフィアは内心で渦巻く嫉妬に、アンナを睨みつけた。