クールで一途な国王様は、純真無垢な侍女を秘蜜に愛でたおす
「ジークよりも頭が悪くて、騎士団長のくせに剣術も大したことなくて、おまけに女ったらしのあなたなんか好きになんかなるものですか! ふんっ!」

レオンに優しい言葉をかけられると、いつもそう言ってソフィアは抗っていた。馬鹿にされているようで腹が立つ。

(なにが僕がいるよ、よ。ばっかじゃないの。あー! むしゃくしゃする!)

ふつふつと怒りがこみあげてきた。このまま自分の部屋に戻る気にもなれず、中庭で剣を振るって身体を動かさなければ明日にまで引きずりそうだった。

「レオン、剣の相手をして。今夜は手加減しないわよ」

「はいはい。お手柔らかに」

大股でずんずんと廊下を歩きだすソフィアの後ろに続きながら、レオンは愛おし気にその背中を見つめ、口元をほころばせた――。
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