残念な堀井さん。
それから同じ駅で降りると、少しだけ駅から離れる私の家まで送ってもらった。

色々な話をしたけど、堀井さんからこの前のみなとみらいでの事を語られることはなくて。

秘密にしたい感じ?と私からもあえて聞かなかった。


アパートの前まで来ると送ってもらったお礼を告げて「また明日」と家へ入ろうとした。

その時、腕を掴まれる感覚があって振り返ると堀井さんが笑顔でこちらを見ていて。

「土曜のデート、楽しみにしてる。おやすみ」

そう言って去っていった。

え?デート?違う違う。
私は首を傾げると、自分の部屋へと入った。
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