残念な堀井さん。
2
「ねぇ、堀井さん。
ここにあった書類でピンクの付箋のついたものはどこへやりました?」

その日は午前中に商談があって、またフードコートへの契約を決めてきた堀井さんと本社に戻ってきていた。

私は本社にいる際には、徹底的に事務処理をこなす。
常に堀井さんに着いて回る為、社内にいる時間は貴重だ。

その間、堀井さんには社外に出回らない物の処理を任せるのと電話番をお願いしている。

たとえば社内共通の業務日報だったり、社内に納まるものなら何とか頼めるレベルだ。
< 8 / 79 >

この作品をシェア

pagetop