残念な堀井さん。
なのにこうして時々、私のデスクから物が消える。

そう言う時は100%堀井さんが関係しているので、自分さえも疑いはしない。

「あ、ヤバイやつだった?」と苦笑いしながら、私が先程聞いたピンクの付箋のついた書類を差し出された。

まだ原型を留めている事にホッとしながら、それを受け取ると私が席を外していた際に受けたであろう電話の詳細が裏面に書かれていてガクッと肩を落とす。

これは経理に回すはずだった書類だ。

またプリントアウトしなくてはならなくなったけど、その位で済んで良かったと喜ぶべきかもしれない。
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