夜になったら

結構奥まで探してもそれらしきものは見つからない


出てくるのは見覚えのあるものばかりだ


「ていうか、この物置こんなに広かったんだ。」


少し疲れてしまって独り言を呟いてしまう








「……ん?」


何か今までとは違う、固い箱のようなものが手に当たった


引きずり出そうと動かすと


【チリンチリンッ】


とベルの大きな音が聞こえた気がした


「!?」

あたりを見回しても何もない

隣の家の子のイタズラかな?


気にしないで箱を奥の方から引きずり出してみた

すると、

それは両手を回しても手と手がつかないような

ホコリを被った大きな木の箱だった




「私、こんな箱知らない。」




好奇心なのか緊張なのか不安なのか

私の身体全体が心臓になってしまったかのように

どきっどきと音を立てていた
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