短編集
案の定、ユカリさんの質問を最後にピタリと談笑をやめるお兄さんたち。
その様子を目の当たりにして更に内心落ち込みが増した。
「……いや……」
「え!?まだなの!?まだ処女なのー!?いやん、素敵ィー!」
この叫んで話す行為を純粋にやってしまうところが、ユカリさんの長所であり短所でもあるのだとよく耳にするけれど、私は声を大にして余っ程聞いてみたくなった。
……どういうときに長所と捉えるべきなのでしょう?
私の公開処刑を受けて、再びざわめき始めるお兄さんたち。
恥ずかしさをかなぐり捨てるように、運ばれてきていたビールジョッキをあおった。