拝啓、未来へ



しょんぼりとしながら過ごした数日後。

カフェからまさかの合格電話が来た。


その時の喜びは、普段のわたしからは想像できない奇声を上げちゃいそうなくらいだった。
実際は心の内で喜びを噛みしめるだけだったけれど。


嬉しくて嬉しくて、勢い余ってすぐに恭ちゃんに電話を掛けたけど、昼間だったからさすがに電話に出なかった。

折り返しの連絡が来たのは、夜8時を回った辺りだった。



「はい、もしもし!」

『もしもし?えらい元気やな?』

「うん!元気!」

『……昼間の電話、すまんなあ。どおした?』

「ふふっ」

『なんやねん』



きっとすごく気持ち悪かったと思う。
だけどそんなわたしの相手をしてくれるのは、明日も明後日もこの先も、恭ちゃんだけであってほしい。



「今日カフェから連絡があってねっ、」

『おー!そうか、どうやった?』

「受かったの!」

『ほんまかー!おめでとさん!』



合格の報告をすると自分のことのように喜んでくれた恭ちゃん。
電話越しでも、わたしの大好きなあの優しい笑顔になっている姿が想像できる。


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