拝啓、未来へ



「……どうした、の」

「……いや、」

「なん、で……」

「………。」



しゃくりあげながら声を出すわたしに恭ちゃんは視線を落とす。どうしてこんなことになったのか、理由を聞こうとしても全く答えようとしない。

そんな恭ちゃんの様子に、わたしの目にはまた涙が浮かぶ。



「恭ちゃん、」

「………。」

「ね、」

「………。」

「言ってくれなきゃ、わかんないよ……」



こんな恭ちゃんは初めて見たから。
1年以上一緒にいた。隣にいて、傍にいた。


それでもわからないことなんて、まだまだたくさんあるんだよ。


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