拝啓、未来へ



「……ね、恭ちゃん」

「ん?」



突然の問いかけにも嫌な顔せず応えてくれる恭ちゃんの、やさしい「ん?」がたまらなく好き。



「朝は何時に起きたの?」



それは、朝起きてからずっと気になっていたこと。

わたしが起きた時はまだ9時を少し回ったところだったから、それよりもっと早く起きて朝ご飯まで作ってくれたはず。



「んー……7時くらい、やったかなあ」

「、はやっ!」

「そうか?」



――いつもより遅いけど、まあいつもの癖やなあ。

語尾をのばすのは恭ちゃんの癖。
のんびり笑って疲れ知らずなのだろうか。



そんなはずはない。
人間誰しも限界というものがあるのだ。

彼の身体がいつも心配になる。
いつ休んでいるのだろうか?休めているのだろうか?休みの日くらいゆっくりしてほしい。


< 7 / 78 >

この作品をシェア

pagetop