彼女は学校に行
それから「やっぱり進研ゼミやれよ心からおすすめする」なんて真顔で言ってくる。
私が反論する前に、橋倉がそのまま続けた。
「籠城は、敵から己の身を守ってんだよ。今の平田みたいに。必死に、自分を守って生きてるやつを引きこもりだなんて俺は呼びたくない」
「・・・・・・」
「まあ、籠城しても俺みたいな忍びにまんまと撃ち抜かれた平田ですが」
橋倉が、「ばん」と私を再び指鉄砲で撃つ。
ちょうど、胸の真ん中。冗談を言った後に橋倉が笑窪をつくって笑ったときに、なぜだかどうしようもなく、きゅうと萎まる感覚を味わうところ。
「うっさい」
橋倉から顔を背けるためにわざと身体を捻らせてから、紅茶を飲んだ。