彼女は学校に行









平均的な女の子。その立ち位置を気にされない。






たぶん、橋倉にとっては、私は人間で、魚と人間だったら人間に仕分けできるけれど、






活発な女の子とお淑やかな女の子どちらに私を仕分けするということを、橋倉はできない。






橋倉が隣に座っている私を見た。






「平田は」と橋倉の低い声に、私ははじめて下唇を舐めて、顔をそちらに向ける。








「悪いことって、なんだと思う?」

「悪いこと・・・犯罪・・・殺人とか?」







膝の上にシフォンケーキの乗った小皿を乗せたまま、呟く。





首を傾げた私に、橋倉も一緒に首を傾げて、それから曖昧に口角を上げる。








「人を殺すのは本当に悪いこと?」






橋倉の声がいつもより穏やかで。







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